電動車椅子・車椅子ユーザー視点での電車マナー後編
電動車椅子・車椅子ユーザー視点での電車マナー後編
まずは前編をお読みください。
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電車利用でのスムーズな行動と安全についてのマナー
駅ホームでの乗降方法と電車内での位置取り。
車内では特にマナーを大切に行動しましょう。
国内の鉄道は、ほぼ全般に渡ってホームと電車との間に隙間と段差があります。
改札窓口で案内を頼めば、駅員がスロープを用意して、電車の乗降時に車両ドアに設置してくれますので、車椅子で利用できます。
マナーポイント
g-1…乗車前の整列では、降りてくる乗客が優先です。
乗客が降りた後に駅員がスロープを掛けてくれますので、慌てず安全に乗車しましょう。
ここで、掛けたスロープの隅っこを駅員が足で固定してくれる場合がありますが、乗りかたや車椅子の車幅によって足を踏んでしまいそうになります。
また、危険と感じたら一言添えて足を動かしてもらいましょう。
駅によってホームと電車の段差角度が違います。
傾斜がキツいホームもあるので、同伴者や駅員に手伝ってもらうほうが安全ですので、その際は頼みましょう。
ただ、車椅子の触って欲しくない一部分があったり、電動車椅子を操作する腕など触られないように、危険と感じたらすぐ伝えましょう。
乗り込んだら、駅員にお礼を言いましょう。
g-2…もし、車内が大混雑していた場合、スペース的に乗車できないと判断したら見送りましょう。
それでもどうにか乗車する必要がある場合は、前もって比較的に空いている車両を駅員に聞いてみましょう。
また、乗車できてもドア前にしか位置取りできないですし、接触しないように慎重に乗り込みましょう。
g-3…よく、最前車両または最後尾車両に案内されることがあります。
何かトラブルが起きた時に、運転手や車掌に近いほうが対応しやすいからだと思います。
乗り込んだ際、車内が空いていて壁側または角に乗客が居なければ位置取りポイントです。
そこを位置取ることで、乗客の動線が確保されるというマナーに繋がります。
g-4…ある程度の混雑時、壁側または角に乗客が居た場合、中間車両に乗り込んだ場合でも、ドアスペース中央に位置取る方法もあります。
それにより、電車が駅で停車してどちら側のドアが開いても、動線は確保できるでしょう。
また、停車駅によっては大勢の乗客が乗り込んでくる場合があります。
その時に、ご自身が電車進行方向に対してヨコ向き停車している場合、接触に注意しながら詰め寄せてスペースを空けましょう。
g-5…障害上の理由により、電車進行方向に対してタテ向き停車したいこともあるかと思います。
車内が空いてたり、車椅子スペースが設置されていれば可能でしょう。
最初はタテ向き停車であっても、混雑してきたらヨコ向きに動くのも良いでしょう。
ただ、電車が走行中は危険ですので動くのを控えて、停車時に動きましょう。
g-6…車椅子スペースに先約の健常者やベビーカーの乗客が居た場合、無理に割り込む行為は控えましょう。
どうしても必要であれば、譲ってもらうように声掛けしましょう。
混雑時は車椅子スペースを空けてもらうのも大変な時があります。
g-7…複数人の車椅子ユーザーが乗車する場合、狭いスペースでは、その都度に乗客の動線を確保するため動く必要がありますので、協力しあいましょう。
g-8…電車進行方向に対してヨコ向き停車していて降車する場合、どちら側のドアが開くのかによって動き方が変わります。
自分の後ドアが開いたら、スロープ設置後に後進で降車するか、または方向転換して前進で降りることになります。
また、方向転換して前進で降りる場合は周りに注意しましょう。
もちろん、降車しやすい降りかたで良いかと思いますが、後進でスロープを降りる際も慌てず周りに注意しながら降りましょう。
g-9…ここで困った事例として、降車時に駅員が待機していないことがあります。
ご自身で降りられるケースは良いですが、スロープが必要なかたは困ります。
無理に降りようとせず、インターホン連絡または車掌に事情を伝えましょう。
多くの駅の対応としては、こういった場合は次駅で降ろしてもらい逆方面の電車に乗り換えて目的駅で降車する対応が取られます。
間違っても、閉まるドアに車椅子を入れて発車を止めたり、焦って飛び降りる等の危険行為はやめましょう。
駅員のスロープ設置後に慎重に降りましょう。
狭いホームだと、スロープを下った先にホームを移動する乗客と接触しないよう注意が必要です。
改札や改札窓口で精算される際も順番を守って整列しましょう。
まとめ
今回は、改札からホームまでの利用方法やマナーについてを書きました。
電車に乗るまでもマナーを大切にすることで円滑に動けるかと思います。
続いて、【介助者・同伴者・ヘルパーさん視点での電車マナー編】の記事をどうぞ!