電動車椅子・車椅子ユーザー視点でのエレベーターマナー編
電動車椅子・車椅子ユーザー視点でのエレベーターマナー編
車椅子優先の場合であっても、順番を守って整列しましょう。
駅などのエレベーターに車椅子等優先レーンや車椅子等優先掲示物が貼ってあるのをよく見ますが、公共設備として考えると優先対象者であっても整列に割り込む行為は避けましょう。
もし、譲ってもらえた場合は、お礼を言って優先させてもらうほうが良いでしょう。
マナーポイント
a-1…整列中、自分より前の乗客が先に乗り込んだ場合、続いて車椅子が乗れるスペースが無いことは多々あります。
また、エレベーターが到着しても既に多くの乗客が乗っていて、スペース的に自分が乗り込めないこともよくあります。
乗るのが厳しいと判断した場合は見送りましょう。
自分の後ろに並んでいる乗客が乗れるスペースがありそうなら、譲りましょう。
a-2…ベビーカーを連れた乗客へのマナーについては、2人分(2台分)程度なら同時に並んで乗れるサイズのエレベーターが多く見られます。
自分より前にベビーカーを連れた乗客がいた場合、もちろん一緒に乗り込めれば良いですが、厳しいようであれば優しく譲りましょう。
a-3…エレベーターを待っている時は、ドアの目の前で待機せずに、降りてくる乗客の導線を確保しましょう。
整列はボタン側か、その逆側が基本です。
エレベーターには、いくつかのタイプがあります。
いくつか私が知っているエレベーターのタイプをご紹介します。
一般的なドアが一つだけのタイプで、エレベーターから降りる時は後進で降りるか、エレベーター内で車椅子を方向転換させ前進で降りるかのどちらかです。
次に、ドアが前後に二つあるタイプで、エレベーターから降りる時は、そのまま直進で降りられます。
稀に建物の問題で後方ドアが開くところもあるので、その時は後進しましょう。
次に、ドアが二つあってエレベーター内が直角または湾曲しているタイプで、エレベーターから降りる時は、そのまま前進で降りられます。
このように、エレベータータイプは様々で広さや出入り口が異なります。
マナーポイント
b-1…中が空いているエレベーターに乗り込む時は、後ろの乗客が乗り込めるスペースを確保するためにも、できる範囲で中央奥か左右角どちらかまで幅寄せして詰めましょう。
デパートなどの多階層だと、どの階で乗客が乗ってくるか分からないので、詰める必要があるかと思います。
しかし、車椅子からツマ先やフットレストが出っ張ってたり、電動車椅子の操作をする腕を接触から守りたい等それぞれの身体的状況もありますので、無理のない範囲のマナーで良いと思います。
もし他の乗客が少なくてスペースに余裕があれば、接触に注意しながら車椅子を方向転換させればスムーズに降りられるでしょう。
b-2…とにかく狭いエレベーターでは、接触事故が起きないように心掛けることが大切です。
例えば、人の足を踏む、ツマ先やフットレストが当たる、荷物がぶつかる、壁を擦るなどの接触が起こりうる可能性があります。
前もって、ご自身の車椅子の全長・車幅・動きのクセなどを把握しておくと良いでしょう。
電動車椅子は電源を切る必要は無いと思いますが、混雑時は切ることも大切です。
また、動く時は乗客に対しての声掛けも大切になります。
もし足を踏んでしまいそうな状況なら「ちょっと足すみません」の一言でも良いでしょう。
さらに奥に詰め寄りたいなら「そこ入れてください」など、一言があるだけで意図が伝わりやすいです。
障害によりご自身で声を発せられない場合は、予め同伴者にその意図を伝えておいて支援してもらうのも一つの手です。
意図を伝える工夫を考えてみるのも良いかもしれません。
b-3…ドアが一つだけのタイプのエレベーターから降りる時は、ドア付近であれば一言「先に降ります」などを添えて降りたほうがスムーズです。
中央奥か左右角にポジショニングしている場合は、他の乗客が降りてから自分が降りましょう。
また、エレベーター前方や天井角に鏡が設置されていたら確認して降りるのも有効です。
ドアが前後に二つあるタイプでは、開くドア付近であれば先に降りましょう。
しかし、狭いと他の乗客が横に詰めて入ってくることがあります。
先に1人が降りてもらってから自分が降りるようにしましょう。
また、中にはドアを開くように押さえてくれたり、開ボタンを押してくれる人がいますので、一言でもお礼を言って進みましょう。
まとめ
エレベーターが普及してきたことで、多くの人も利用するようになりました。
電動車椅子・車椅子ユーザーにとっては必要不可欠な乗り物であるため、優先して乗せて欲しい気持ちは常にあると思います。
しかし、疲労や負傷などで利用したい人達がいるのも、少しだけ理解することも大切かと思います。
この記事のマナーが完璧ではありません、障害者と健常者の双方が譲り合い、マナーも持って行動しましょう。
続いて、【介助者・同伴者・ヘルパーさん視点でのエレベーター対応編】の記事をどうぞ!